「なぜ」を突き詰めるヒット商品企画の裏側を大公開!
川口工器株式会社
水切りラックやキッチン雑貨、ハンガーラックなどの衣類収納家具を中心にインテリア用品の企画、販売を行う川口工器株式会社。卸やEC事業など様々な事業を展開されている同社でのNintの活用方法についてお伺いしました。
川口工器 ONLINE SHOP(https://www.rakuten.co.jp/craftpark-k5-shop/)
定量的なデータを元にした商品企画が必須だった
Nint導入前の市場調査方法を教えてください。
当社卸部門の取引先の情報、および最新のカタログからトレンドチェック。また、いくつかの定点観測しているネットショップの検索、レビュー数や売れている順の順位確認などを行っていました。
市場調査で大変だった事はありましたか?
一番は定量的なデータが無い事です。商品企画の際にターゲットや市場を明確にしても、市場規模や人気商品の売上が分からないので商品企画に自信を持てない部分がありました。 調査に時間も掛かるのでそこも大変でしたね。
定量的なデータが無い事で失敗した経験はありましたか?
ありますね。例えば売価設定や販売期間の予測を読み違えて過剰に在庫を抱えた事がありました。販売数の予測精度が欠けるので計画した数量を消化できない事は課題でした。また、逆に欠品による機会損失もありました。
そんな課題がある中、Nintを導入するきっかけは?
定量的なデータを元にした商品企画を行いたかったのがきっかけです。商品企画の精度を向上させて自社ECショップやモールでの売上を伸ばし卸と同様にECを事業の柱にするために導入しました。
食洗器の売上分析からヒット商品が生まれた
Nintでよく使う機能を教えてください。
【商品分析】や【業種分析】で売れ筋商品を検索したり、競合の売れ筋商品を把握しています。市場の規模感や情勢は【業種分析】で確認して、売れている商品や気になる商品は【商品分析】で詳しく分析します。
「業種分析」の利用機能
※「業種分析」のジャンル規模で月別の動向を把握出来ます。
※「業種分析」の人気商品で月度別の商品売上、価格、レビュー数を分析出来ます。
Nintを導入して良かった事を教えてください。
やはり定量的なデータをすぐに確認出来る所です。よく使う方法として当社商品と競合商品との比較や他社新商品の販売状況の調査などを行っていますが、売上や売価変更履歴を簡単に確認出来るので売れている理由や対策を考えやすくて便利です。同じタイプの商品で競合が売上を伸ばしている際は広告を打って対応するなどデータをベースにした対策も実施出来ています。
※「商品分析」の商品詳細で日別の価格・ポイント変更履歴、ランキング推移を分析出来ます。
Nintを使った商品企画の成功例を教えてください。
当社のロングセラー商品の一つに「食器洗浄機用ラック」がありますが、Nintデータを参考に1SKU商品追加する事が出来ました。
どのような分析をされて食器洗浄機用ラックを開発されましたか?
当店では2013年10月より食洗機用ラックの販売を行っています。食洗器は一時のパナソニック社の寡占状態から、新たに数社が開発・販売を始めた時期がありました。まずは、その販売状況をNintの【商品分析】で調べ、新たに市場参入した食洗機はどれくらい需要があるのか確認しました。
発売開始から直近まで売上が堅調に推移していた事から、”この食洗機に対応する新商品を作ればこちらも買って頂けるのではないか”、との仮説を立て商品を作りました。結果、既存の食洗機ラックの売り上げを落とすことなく、新商品1SKUで年間1,200万円ほどの上乗せを見込めました。
ロングセラー商品の売上を落とさずに、売上1SKUの追加だけでYoY40%増加はそう簡単な事ではないのでNintを導入してよかったです。
「商品分析」の利用機能
※「商品分析」の商品一覧で直近の商品売上を分析出来ます。
※「商品分析」の比較で月度別過去売上を分析出来ます。
新商品を企画する上で大切にしている事は何ですか?
なぜ商品が売れているかを深堀する事です。Nintで様々な商品の売上を見て、売れている商品がなぜ売れているのか?を日別売上や施策、価格変更履歴を見て考える事で、売れてる理由に気付く事が多いので大切にしています。
売上アップと調査時間削減を実現
Nint導入後どのような効果がありましたか?
売上に関しては、食洗機ラックで年間1,200万円の上乗せを実現するなど、新商品開発による売上を伸ばせました。調査時間の短縮も進んでいます。当社では商品企画時にコンセプトをまとめたシートを作成するのですが、必須の項目である競合調査などは、以前の半分程度の時間で済んでいます。
その他では、Nintのデータを販売計画のヒントとして使い効果を上げています。当社は独自のシステムにより販路別、直近8週やMoMの実績、現在庫、発注リードタイムなどを組み合わせて在庫管理を行っていますが、そこにNintからダウンロードした競合データを指標の一つとして取り入れて在庫進捗確認の精度が向上しました。
自社ECショップへの効果はありましたか?
マーケットでの当社の位置など”見える化”する事により、自社ECショップに資源を集中する事に自信が持てました。 仮説、実行、検証の繰り返しにより自社ECショップでの売上拡大に繋がったと考えています。
社員の皆様の市場調査に変化はありましたか?
弊社は社員全員が商品企画に携わっているので、市場、競合調査はNintをベースに行うようになりました。Nintで売上を見る事で前よりもお客様をイメージしやすくなり仮説の精度も上がっています。
今後の事業展望を教えてください。
お客さまの声(アンケート、レビュー)を基にした商品企画から販売までの流れをさらに進める事により、Web市場でのブランド構築を目指したいと思います。
本日はお時間頂きありがとうございました。