データが導く顧客需要。さらなるシェア獲得の実現へ
エレコム株式会社
エレコム株式会社について
エレコム株式会社 はパソコン、スマートフォン、テレビに関連する商品の企画・製造・販売をしています。
同社は、オフラインのシェアに対してオンラインのシェアがまだまだ足りていないという課題を持ち、さらなるシェア獲得のため事業に取り組んでいます。
Nint導入の背景と実際のデータ活用について通販営業部の山嵜様にお伺いしました。
感覚値ではなく、客観的なデータで意思決定をしたかった
—Nintでどのような課題を解決されていますか?
元々、オフラインとオンラインで売れている商品は感覚値としてそんなに変わらないと考えていました。
ただ、実際にECモールのランキングを見ていると、家電量販店では売れていないものがランキングでは上位にランクインされているなど自分たちの感覚値とずれており、売上の実態が把握できていないことが課題でした。
カテゴリー自体や競合商品がどれぐらい売れているのか?昨年に対してどれぐらい伸びているのか?逆に落ちているのか?という客観的なデータを把握することは難しかったです。
どの商品を重点的に投資していくべきか?もっと売らなければいけないカテゴリーは何か?を分析するために、現在Nintを活用させていただいています。
オフラインとオンラインの違いを把握し、次の取るべき一手が明確に
—Nintのデータを活用した気づきや驚きなどあれば教えてください。
充電器カテゴリに関して、弊社のシェアはオフライン市場ではトップシェアのカテゴリーのため、競合企業とも戦えているし、健闘しているという認識でした。
しかし、Nintを活用してオンラインのデータを見てみると、オフラインと比べてシェアが半分以下という大きな差があることが分かりました。
元々オフラインで売れている充電器というと、スマートフォン・タブレットの充電用でスペックもそこまで高くなく、価格帯も2,000〜3,000円のものが多いです。
しかし、オンラインで売れている商品はパソコンにも充電できるかつ複数台充電できるようなハイスペックな商品で、価格帯も5,000〜6,000円のものがかなりの数売れていました。
オンラインだと低単価の商品が売れるという印象がありましたが、実際は違ってオフラインよりも単価が2倍する商品が売れているという、弊社にとって新しい市場がそこにあったことが驚きでした。
オンラインだとハイスペックの充電器のシェアが非常に大きく、そのカテゴリに対して弊社はそもそも商品を持っていなかったり、持っていたとしてもオンラインで集客ができていないということが分かり、次に取るべき手段が明確になりました。
定量的なデータをもとに開発と営業で共通認識を持つことができた
—Nint ECを活用して具体的に良かったポイントを教えてください。
再度充電器の話になりますが、オンラインだとハイスペックの充電器がこれぐらいの規模で売れているということを、開発と営業で共通認識を持てたことがまず大きいです。
実際に弊社がハイスペックの商品を開発するとしたら、どれぐらいの価格で製造可能か?その価格であればどれぐらいの数が売れそうか?など具体的な数字がNintのデータで把握できるようになりました。
よって、現実的に商品が開発できるのか?この数量で販売可能なのか?という定量的な根拠に基づいて商品開発の意思決定ができるようになり、商品化がスムーズに進むことが目に見えて増えました。
また、Nintを活用してなかった頃は競合商品の販売数が不明なので、ECモールのランキングをもとに「このランキングだからこれぐらいの数が売れるはずだ」というあくまで感覚値で物事が進んでいたので、商品化後にあまり売れなかったことがありました。
Nint活用後はスムーズに商品開発が進み、販売の実績も付いてくるようになり、本当に良かったなと思っています。
推計データでも商品開発や販売戦略に十分に利用できる
—商品開発や販売戦略においてNintのデータが利用できますか?
POSデータと違ってNintのデータは推計データなので精度面では確かにPOSデータの方が正確です。
しかし、推計データでもカテゴリーの伸長率やカテゴリ内の売れ筋商品のトレンドは傾向値としては把握可能です。
成長しているカテゴリー・商品に対して商品開発や営業のリソースを割くことができるため、推計データだとしても十分に利用できると考えています。
—Nintを活用して生まれたヒットした商品があれば教えてください。
現状のヒット商品でいうと、先ほどお伝えしたハイスペックの充電器になります。
元々弊社のオンラインでの充電器カテゴリの売上構成比だと、ハイスペックの充電器は数%程度だったのですが、Nintのデータをもとに集中して商品の拡充や改良を重ねたことで、現在売上構成比の20〜30%まで伸び、該当カテゴリのシェア拡大につながりました。
適切な目標設定やリソース配分においてもNintが必要な存在に
—販売戦略においてNintをどのように利用されていますか?
カテゴリーや商品にどれぐらい人とお金も含めたリソースを投下するべきかといった戦略立案にNintのデータを利用しております。
前提として、全商品の目標に対して伸びているカテゴリーは大きく目標を伸ばさなければいけないですし、縮小しているカテゴリーに対して無理な目標を立ててしまうとリソースをかけたとしても実績をあげにくく、無駄が発生してしまいます。
新商品の発売時もECモールへの登録作業や画像、コンテンツ、カタログページを作成するためのリソースもかかり、その商品に集客を行うための広告投資やセールの投資も必要です。
Nintのデータを利用することで、カテゴリ単位での適切な目標設定や商品単位のリソース配分ができるため、商品開発だけではなく販売戦略においてもNintが必要な存在になっています。
毎日Nintを活用し、ユーザーにとって理想的な品揃えを実現したい
—Nintのご利用について満足度を教えてください。
5点満点中でいうと、個人的には5点満点だと思います。
満足している理由としては、オンラインにおける市場全体のトレンドや競合企業の売上が把握できるため、自社との比較が容易にできるからです。
また伸びているカテゴリーを攻めるためには、商品のスペックなど商品ごとの分析が必要です。市場で売れている商品と比べて、同じスペックの競合商品の販売実績はどうか?を調べたいと思っても、手元にある自社内のデータだけだと調査は困難です。
Nintで市場や競合他社のデータを把握でき、自社との比較や商品ごとの分析が容易になるため、開発方針や営業方針を柔軟に変更でき、とても助かっています。
非常に満足していることもあり、自分が所属している通販営業部内でNintを利用している担当全員が毎日Nintにアクセスし、業務に活かしております。
—今後Nintを活用して取り組みたいことを教えてください。
弊社は現状約1万SKUの取り扱い商品を持っていますが、この数に満足せずNintのデータを活用しながら、より良い商品を開発することでユーザーの方にとって理想的な品揃えを実現したいと考えています。
ECモールの市場トレンド・ショップ売上・売れ筋商品はNint ECommerceで確認可能です。