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ECモールの筆記用具市場規模は、昨年比109%で堅調に拡大!



問題定義
筆記用具市場は、多様なニーズに応える商品が増加しますます拡大しています。その中で、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの市場動向にどのような差異があるのか、平均単価の傾向や各メーカーの動向が気になるところです。
記事を読んで分かること
本記事では、筆記用具市場の現状や市場動向、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングのモールごとの市場動向比較や傾向分析、平均単価やメーカーごとの違い、人気商品の紹介などについて詳しく解説します。
記事を読むメリット
本記事を読むことで、筆記用具市場の現状や将来展望を把握することができ、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングで販売されている筆記用具の種類や特徴、平均単価やメーカーごとの違い、人気商品の紹介など、幅広い情報を網羅することができます。EC事業者様の戦略や商品ラインナップの見直しに役立てていただければと思います。


【目次】
1. 筆記用具市場の現状と今後の展望
2. 筆記用具市場の平均単価
3. 筆記用具のメーカー比較
4. 楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングで人気の筆記用具の種類や特徴
5. まとめ




1. 筆記用具市場の現状と今後の展望

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの3モールにおいて、2023年3月時点のNint推計データより、2022年12月〜2023年2月の筆記用具ジャンルは昨年同時期比109%で堅調に拡大しております。今後の市場規模は、当社のAI分析を踏まえると横ばいとの結果となりました。

各モールを観察するとAmazonの売上は堅調に拡大しております。特にサブジャンルのシャープペンが大きく売上を拡大したことが要因です。
楽天市場も売上は堅調に拡大しております。サブジャンルの万年筆、マーカー・サインペンなどが売上を拡大したことが要因です。
一方でYahoo!ショッピングの売上は縮小しております。サブジャンルのシャープペンでは売上が拡大したものの、筆箱、万年筆、ボールペンの売上が縮小したことが要因となっております。

2. 筆記用具市場の平均単価

当該ジャンルの平均単価は1,072円と前年同時期比で110%へ成長となっており、低単価商品から高単価商品へ需要がシフトしたため増加しております。

1,000円以下のペンや消しゴムの販売量が減少している一方で、5,000円以上のペンやマーカーのセットの販売量が増加している特徴が見られました。今後の平均単価は、AI分析を踏まえると横ばいとの結果となりました。

3. 筆記用具市場のメーカー比較

各メーカの動向を見ると、昨年売上シェア1位のメーカーA社の売上は1.06倍と堅調に拡大しており、今年も首位の座を堅守しております。卒業、入学、就職祝い関連の商品で売上を拡大できていたのが要因です。また、一番売上を拡大したのはB社で売上は148%へ成長と急速に拡大しております。特にAmazonで売上を大きく拡大しており、主力のシャープペンの売上が好調だったことが要因です。

4. 楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングで販売されている筆記用具の種類や特徴

Amazonでの直近(4月11日時点)のランキングによると、上位には主にボールペンやシャープペンシルなどの定番アイテムがランクインしています。一方、下位にはペン型のスキャナーや、アーティスティックなイラストに使われるペンがランクインしている傾向があります。
上位の商品は、書き心地が良く滑らかで、書き味の好みが分かれるところですが、幅広いユーザーから支持を受けています。一方、下位にランクインしている商品は、マウス型のスキャナーや、色鉛筆のような手描き風のイラストに使われるペンなど、特定の用途に向いた商品が多い印象があります。
また、上位にランクインする商品は、比較的リーズナブルな価格帯のものが多く、デザインもシンプルで使いやすいものが多い傾向が見られます。一方、下位にランクインする商品は、より高価なものが多く、デザイン性や特定の用途に特化した商品が多い印象があります。

楽天市場での直近のランキングによると、上位の商品は主にボールペンやシャープペンシル、マーカーなどの一般的な筆記具が占めています。一方、下位の商品は、書道用具や製図用具など、専門的な用途に特化した筆記具が多く見られます。
また、上位の商品は機能性やデザイン性に優れたものが多く、中でもペン先が細くて書きやすいものや、インクの色が豊富なものが人気です。一方、下位の商品は、特定の用途に特化したものが多く、筆圧や紙質などによって書き味が変わるものが多いといった特徴があります。総じて、上位の商品は一般的で汎用性が高く、機能性やデザイン性に優れた商品が人気です。一方、下位の商品は特定の用途に特化した商品が多く、専門的な用途に向けた商品が多く見られます。

Yahoo!ショッピングでの直近のランキングでは、上位には定番のボールペンやシャープペンシル、蛍光ペン、万年筆がランクインしています。特に、書き味やデザインにこだわった高級なボールペンやシャープペンシルが人気を集めています。
また、ペン先の太さや色、インクの種類によってランキングに多様性が見られます。下位には、一般的な鉛筆や修正液、輪ゴムなどがランクインしており、特に機能やデザイン性にこだわりがない一般的なアイテムが多く見られます。Yahooショッピングの「筆記用具」ランキングからは、日常的な用途からプレゼント用まで幅広い需要があることが分かります。

5. まとめ

売上が拡大した筆記用具市場ですが、今後の予測は横ばいとなっており今後より一層、販売方法に工夫が求められてくることが考えられます。全体的には高単価商品にニーズがシフトしている傾向が見られるものの、Amazonでは低単価商品が上位にくるなど、モールの特性を考慮した販売展開が求められます。本記事の内容をもとに今後の販売戦略の参考にしていただければと思います。




作成者
加藤 洋平(Kato Yohei, ERP Div.カスタマーサクセスUnit)
編集者
Nint Blog 編集長 加藤 洋平(Kato Yohei, ERP Div.カスタマーサクセスUnit)



筆記用具ジャンルの過去データ記事はこちらからご確認いただけます。





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