ECモールのスーツ・フォーマル市場規模は、昨年比140%で急速に拡大

Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの3モールにおいて、2023年4月時点のNint推計データより、2023年1〜3月のスーツ・フォーマルジャンル（メンズとレディースの両方）の市場規模は、昨年同時期の2022年1月〜2022年3月と比較して140%へ急激に成長となりました。

コロナ禍が落ち着きを見せている事で、卒業や入学などの式典の増加やオフィスへの出社の増加など、正装での外出機会が増えた事が要因として考える事ができます。今後の売上規模は推計値を元にした当社のAI分析を踏まえると、3モールにおいて当該ジャンルは上昇傾向という結果となりました。

また、同時期の平均単価は8,135円と前年同時期比で103%となり、平均単価は横ばいです。
今後の平均単価の動向も推計値を元にした当社のAI分析を踏まえると横ばいとの結果となりました。

当該ジャンルをメンズとレディースに分けて見てみると3モール毎に特性があり、楽天市場とYahoo!ショッピングはレディースの構成比が高く、Amazonはメンズの構成比が高い結果となっています。

売れ筋アイテムにも特性があり、楽天市場とYahoo!ショッピングはママさん向けの入学、卒業の参列に使用するセレモニースーツが上位を占めるのに対し、Amazonではメンズレディース共にビジネス用のスーツが目立ちます。


次に当該時期の上位メーカーを見てみると、ママさん向けのアイテムを3モール全てで展開しているA社がトップメーカーとなっており成長率も堅調です。注目は2桁台の大幅な成長となっているB社であり、主はカタログ事業ですがECでの売上を拡大させ本年は2番手となっています。

各モールを観察すると、楽天市場とYahoo!ショッピングは上記通りレディースが構成が高く成長率も2桁台と市場が好調に推移しており、牽引するのはママさん向けのセレモニースーツです。パンツ、ワンピース、スカートと区分する事ができ、中でも定番であるパンツスーツの構成が大きいです。
上位商品は商品ページ内でパンツをテーパードかワイドのどちらかを選択できるようになっており、カラー＆サイズ展開も豊富にラインナップしている事から、SKU数が多く間口を広くとれる商品がランキング上位になっている傾向が見られます。

一方で、楽天市場で2023年NO.1アイテムはC社が展開するSMLの3色展開で9SKUのアイテムでした。SKU数は他の上位アイテムと比較すると少ないですが、商品ページ内での詳細なサイズ表記はもちろん各サイズが画像でイメージできる丁寧なページ作りと、SNSを活用し売上を伸ばしています。SKU増加に伴う売れ筋SKUの欠品とその他SKUの在庫リスクを考えると、C社のアイテム展開の方が一般的には再現性は高いと言えそうです。


作成者
横山 玄（Yokoyama Gen, ERP Div.カスタマーサクセスUnit）
編集者
Nint Blog 編集長 加藤　洋平(Kato Yohei, ERP Div.カスタマーサクセスUnit）



関連ジャンルとして、ビジネスバッグジャンルの市場動向については以下の記事からご確認いただけます。





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