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楽天モール出店者のための楽天スーパーDEAL攻略法

#マーケティング #販促ノウハウ #ECモール運営ノウハウ

楽天市場でショップを運営されている皆様、こんにちは。Nintの横澤です。今回は、楽天モールに出店されているメーカー様・ショップ様に向けて、楽天スーパーDEALの攻略法について解説していきます。本記事が、楽天スーパーDEALに関する知見を深め、効果的な対策を立てる一助となれば幸いです。

楽天ヘビーユーザーの集客に有効!楽天スーパーDEAL


楽天スーパーDEALは、楽天市場限定で最大50%のポイント還元率を実現する、楽天の中でも非常にお得なキャンペーンです。高いポイント還元率を誇るため、消費者の購買意欲を刺激し、キャンペーン期間中は通常よりも高い売上が期待できます。楽天スーパーDEALは、消費者だけでなく、モール出店者にも多くのメリットをもたらします。以下に、その主なメリットを3つご紹介します。


1.1 強力な集客導線

楽天スーパーDEAL対象商品は、楽天市場のトップページや特集ページなど、多くの楽天ユーザーが目にする場所に表示されます。そのため、商品が見られる機会が増え、ユーザーに商品を自然と刷り込むことができ、結果として対象商品ページへの誘導に繋がります。


1.2 競合の削減が可能

楽天スーパーDEALは多くの企業が参加を狙っている人気キャンペーンであり、特集ページの目立つところに掲載される企業数は限られています。例えば、楽天市場の通常ページから「水」を検索すると60,208件が表示されますが、スーパーDEALの条件を加えて検索すると1,441件となり、約58,767件の競合製品の表示が制限されます(2024年5月24日現在)。このように、楽天スーパーDEALに参加することで、通常ページよりも競合が少ない状態で販売することが可能です。


1.3 販売価格の維持

商品自体の販売価格は下がらないため、廉価販売によるブランド力低下の懸念や、卸先との摩擦、価格変動に対する消費者からの指摘を避けながら集客・販売が可能です。


モール出店者にとって参加メリットの大きいスーパーDEALですが、ポイント還元率が10%以上で、かつ広告掲載費用(税込価格の10%)が全て店舗負担となるため、慎重に参加しないと売上が増えても利益が出ない可能性があります。

例えば、商品A(1万円(税込))をポイント還元率50%で販売し、消費者が購入した場合、通常の売上は1万円ですが、楽天スーパーDEAL対象商品として販売した場合は以下の計算になります。
1万円(商品A売上)- 5,000円(50%ポイント還元)= 5,000円
さらに、1,000円(広告掲載費用10%)が差し引かれます。
最終的には4,000円がショップの売上です。

集客が期待できる一方で、販促費としてもまとまった金額の準備が必要です。事前に費用を見積もり、価格設定などを慎重に行うことが重要です。

掲載枠の種類とエントリー方法

楽天スーパーDEALには、3種類の掲載枠があります。それぞれの特徴と選び方を理解することで、より効果的な露出と売上アップが可能です。


2.1 サーチ枠


サーチ枠は、唯一審査不要で、最短翌日からエントリー可能な枠です。還元率は10%から設定でき、DEAL初心者におすすめです。

掲載時の表示: 楽天市場の通常検索ページ
掲載期間: 最短1日~最長14日
掲載のための商品数: 1商品から
ポイント還元率: 10%, 15%, 20%, 25%, 30%, 35%, 40%, 45%, 50%から選択

メリット:低い還元率から始められるため、ショップの負担が少ない。
事前審査なしで、エントリー翌日から掲載可能。


デメリット: 検索の1ページ目に表示される数が限られているため、競争率が高い。

2.2 タイアップ枠


タイアップ枠は、集客導線が充実し、顧客の注目を集めやすい枠です。「注目のブランド」として掲載されるためには審査や入稿が必要です。大規模なブランド向けの枠です。
掲載時の表示: 「注目のブランド」として専用ページに掲載
掲載期間: 最短1日~最長14日
掲載のための商品数: 21商品~60商品
ポイント還元率: 20%, 30%, 40%, 50%から選択

メリット:
楽天市場のトップページやDEALページなどに強力な集客導線があるため、高い集客効果が見込める。

デメリット:
最低21商品のエントリーが必要なため、品揃えの準備が必要。
楽天による審査があり、開催開始から2週間前のエントリーが必要。


2.3 24時間限定枠

24時間限定枠は、短期間で一気に注目を集めるための枠です。審査や費用の負担を見込んででも注目を集める商品や在庫処分をしたい商品がある場合におすすめです。
掲載時の表示: 楽天市場(不定期)や、DEAL専用ページ(毎日更新)
掲載期間: 24時間
掲載のための商品数: 1商品から
ポイント還元率: 20%, 30%, 40%, 50%から選択

メリット:
注目が集まれば短期間で売上を上げられる。

デメリット:
24時間という限られた時間内に売上を上げなければならない。
楽天による審査があり、開催開始から2週間前のエントリーが必要。

楽天スーパーDEALのエントリー方法


楽天スーパーDEALのエントリーは、RMS内で実施します。以下の手順に従ってエントリーを行ってください。

  • RMSの画面を開き、「店舗設定」→「1 商品管理」をクリックします。
  • 「3 イベント申請」の「スーパーDEAL」ボタンをクリックすると、エントリー画面に入ります。

エントリー時には以下の禁止事項に注意しましょう。

  • 掲載審査後に商品価格を変更すること。
  • 掲載終了直後に著しく値引きを行うこと。
  • 期間内に、同一商品を重複エントリーすること。
  • 商品名に「楽天スーパーDEAL」「〇%ポイント還元」などと記載すること。
  • 楽天スーパーDEAL期間外に、キャッチコピーや説明文で「楽天スーパーDEAL」「○%ポイントバック」などの用語を使用すること。


自社ショップに合った「商品数」と「掲載枠」を選び、エントリーを行いましょう。

楽天スーパーDEALの効果的な活用方法

楽天スーパーDEALをより効果的に活用する方法をご紹介します。


4.1 楽天スーパーSALEと時期を合わせる

楽天スーパーSALEは年4回(3月、6月、9月、12月)開催される特別なイベントです。Googleで過去一年間の検索頻度を比較すると、楽天スーパーDEALも同時期に関心を集めていることが分かります。(赤:楽天スーパーSALE/青:楽天スーパーDEAL) このタイミングに合わせてエントリーすることで、楽天ユーザーの視線が集まり、より高い集客効果を期待できます。


4.2 高粗利商品の選定

楽天スーパーDEALでは、ポイント還元率と広告掲載料金はショップ側が負担します。そのため、高粗利の商品を選定し、最小のポイント還元率(10%)で出品することで、利益を確保しつつ、楽天スーパーDEALの専用ページに掲載されることが可能です。


4.3 買い合わせ商材の確保

高いポイント還元率の商品は、消費者の注目を集める一方で、ショップ側の負担が大きく、利益が減少する可能性があります。集客の目玉として、ポイント還元率の高い商品を割り切って出品し、他の利益が見込める商品に誘導することが重要です。

組み合わせ例

  • ポイント還元率40%: 在庫処分品を目玉商品として用意。
  • ポイント還元率10%: 利益が確保できる商品を用意。

まとめ

今回は、楽天スーパーDEALの概要、掲載枠の種類とエントリー方法、効果的な活用方法について解説しました。楽天スーパーDEALは、知名度が高く、集客効果が見込める一方で、利益を確保するための戦略が求められます。適切な在庫管理と粗利益の計算を行いながら、効果的な販売力強化を目指しましょう。
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