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ECモールの自転車ヘルメット市場規模は、昨年比140%で成長!




トピックス
・自転車に乗る全ての人に対し、ヘルメット着用努力義務となる、道路交通法改正の4月1日施行に向けて  ヘルメット需要が拡大。(※現在:13歳未満着用努力義務⇒全世代対象)

・子供用ヘルメットは堅調に伸びているものの、上記の理由もあり現在好調なのは大人用ヘルメット

・子供用ヘルメットへ求める機能性として安全性を示す、各規格を満たしているものが需要として存在している


Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの3モールにおいて、Nint推計データ(2023年3月時点)より、2022年12月~2023年2月のヘルメットジャンルは2023年4月1日より施行される、ヘルメット着用努力義務化による需要の追い風を受けて拡大トレンドが始まっています。

当該時期の市場規模は2021年12月〜2022年2月と比較して140%へ成長となり、市場が急速に拡大しています。
また、同時期の平均単価は4,230円と前年同時期比で117%へ成長と前年を超えております。平均単価の高い大人向けのヘルメットの構成比が上昇したことによる結果となっております。販売数伸長率は、+19.4%となっていることからも、売上上昇要因は、販売数の増加と平均単価以上の高単価商品の構成比が上昇したことによる結果と思われます。平均単価については、推計値を元にした当社のAI分析を踏まえると、3モールにおいて当該ジャンルは、今後も上昇傾向との結果となりました。




各モールの売上上位メーカーと、売れ筋商品を確認してみると、Amazonは、昨年度売上4位のB社がその順位を2つあげ、2位となりました。昨年度1位のA社は順位変動がなく1位をキープしております。単独で10%を越えるシェア率のメーカーはA社・B社の2社で、この2社で市場全体の35%以上のシェアを占めており、他社に比べ、その差を拡げております。

また、該当期間における、売上ランキングTOP20商品を比較すると、大人用のヘルメットが5品から7品とランクイン数を増やしており、4月1日からの道路交通法の施行による影響がうかがえます。また、安全性を謳う商品も多くランクインしており、CPSCやGS、CEなどの「規格」を謳った商品が昨年度5品から6品と増えている点も特徴です。売上1位の商品は、市場シェア3位のC社製品となっております。

楽天市場は、昨年度1位のB社が順位を一つ下げ、2位となりました。一方で、昨年度2位のA社が1位となりました。10%を越えるシェア率のメーカーは、Amazon同様A社とB社であり、市場全体の25%を超えるシェアを占めております。上位2社以外のメーカーに関しては、そのシェアが分散傾向であるのも特徴の一つであると考えられます。

該当期間における、売上ランキングTOP20商品を比較すると、大人用のヘルメットが増加しておりました。一方で、規格を謳った商品は8品から6品と減少しております。また、売上1位の商品の商品は、市場売上3位のD社となっております。

Yahoo!ショッピングは上位3社の順位変動はありませんでした。A社・B社・D社の上位3社で市場の30%を超えております。 売上上位TOP20商品を比較すると、Amazon、楽天市場と同様に大人用のヘルメットが増加しておりました。
規格を謳った商品は5品から3品と減少しております。また、売上1位の商品の商品は、市場売上3位のD社となっております。


3モール合計の売上上位TOP20商品から見える点としては、「大人用」「子供用」「兼用」など対象者の明記がされている、または、サイズ(cmの表記)のどちらかが、必ず商品名称についておりました。また、安全規格などの安全性を謳うものも、約半数を占めておりました。
そのほか共通点として、各モールにおいて、単品の売上1位の商品のメーカーは、売上シェア1位のメーカーではなく、3位のメーカーであった点も特徴です。

楽天市場・Yahoo!ショッピングの2モールにおいて、ランクイン商品から考えられる点としては、「子供用」と「規格を謳った商品」が比例関係である点です。これは、「子供用」ヘルメットへ求める機能性として、安全性を示す、各規格を満たしているものが、需要として存在していると推察できます。


自転車用ヘルメット関しては、道路交通法 第63条の11において、「児童又は幼児を保護する責任のある方は、児童又は幼児を自転車に乗車させるときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。」との記載があります。現在、努力着用の対象者は13歳未満の子供でしたが、2023年4月1日より施行される改正道路交通法により、同条項に、「自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない。」との追記がされ、ヘルメット着用の努力義務対象が、自転車に乗る全ての人となります。

3月は新生活に向けて、自転車の需要が高まる時期でもあります。今回のヘルメット需要の高まりは、そのような需要の高まりも後押ししているかもしれません。道路交通法の改正がヘルメット市場・自転車市場にどのような影響を与えていくのか、今後の需要、動向が大変興味深いです。

 ※先日、自転車市場のEC市場の動きに関してのレポートが公開されました。合わせて、ぜひ一読ください。
推計81万台、売れ行き好調のECモール―2023年の自転車市場の最新動向(Nint独自調査)


作成者
山本 真大(Yamamoto Masahiro, Marketing Div.)
編集者
Nint Blog 編集長 加藤 洋平(Kato Yohei, ERP Div.カスタマーサクセスUnit)


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