国内3大ECモールのビジネスバッグ市場規模は、昨年比102%で横ばい!
トピックス
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの3モールにおいて、Nint推計データ(2023年2月時点)より、2022年11月~2023年1月のビジネスバッグジャンルの市場規模は、2021年11月~2022年1月と比較して102%へ成長となり、成長率は微増という結果になりました。
上記の要因をテレワーク実施率の観点を踏まえて見てみると、公益財団法人 日本生産性本部が2022年10月に発表した「第11回 働く人の意識調査」ではテレワーク実施率は17.2%となり、これは前年同時期(2021年10月)に発表した「第7回 働く人の意識調査」に記載があるテレワーク実施率22.7%と比較しー5.5%という結果となっている事から、成長要因の1つとして考える事はできますが、当該の分析期間内においては相関が高いものではなかったと考えます。
『第11回 働く人の意識調査』 資料1:調査結果レポート
今後の売上規模は、推計値を元にした当社のAI分析を踏まえると、3モールにおいて当該ジャンルは上昇傾向との結果となりました。
また、同時期の平均単価は12,007円で、前年同期比で113%となり、3モール毎それぞれのモールで見てみても同様に平均単価上昇が見られます。その要因は原価高騰による販売価格の上昇の影響と、前年同時期と比較し単価の高い商品の売上構成が増加している2点が考えられます。
平均単価については、推計値を元にした当社のAI分析を踏まえると、3モールにおいて当該ジャンルは上昇傾向との結果となりました。
各モールを見てみると、
楽天市場ではレディースの成長率がメンズの成長率よりも高い結果となっています。
TOP10メーカーは前年同時期と比較しほぼ変動が見られない中、自社運営ショップでレディースビジネスバッグを販売し、急激に成長したA社が唯一TOP10メーカーに新たに入った結果となっています。この結果から、当該ジャンルはメンズとレディースを一括りにした戦略を立てるのではなく、分けて戦略を立てる必要があるという事になります。
Yahoo!ショッピングでは男女兼用で使える海外発のバッグブランドB社の商品が当該ジャンルで好調に推移、一気にTOP3メーカーに入り存在感を増しています。
このバッグブランドB社の商品の特徴は、通勤でも日常でも使用可能であり、カラー展開が豊富で男女兼用のデザインである事に加え値段が1万円台と値頃である点です。ビジネスシーンにおいて対面での商談がコロナ前よりも少なくなった事や、オフィスでの装いもカジュアル化が進んでいる背景もあり、活用シーンと客層間口の広さを考慮した商品開発は今後本格的に検討する必要がありそうです。
Amazonでは、当該ジャンルにおいて代表的な存在であるC社が、楽天市場とYahoo!ショッピングではNO.1メーカーである事に対し、Amazonでは2位となっている点が特徴的です。またAmazonは当該ジャンルにおいて3モールの中で最も平均単価が低い結果となっており、これはC社を抑えAmazon内NO.1メーカーであるD社の平均単価が4,916円と低い事が要因の1つとして考えられます。
作成者
横山 玄(Yokoyama Gen, ERP Div.カスタマーサクセスUnit)
編集者
Nint Blog 編集長 加藤 洋平(Kato Yohei, ERP Div.カスタマーサクセスUnit)
バッグについては、スーツケース・トラベルバッグジャンルについての記事もありますので、合わせてご確認くださいませ。
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・原価高騰による販売価格の上昇や、高単価商品の売上構成が増加し平均単価は上昇傾向
・レディースバッグはメンズバッグに比べ成長率が高い