国内3大ECモールのお茶飲料市場規模は、157%で急速に拡大!
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの3モールにおいて、Nint推計データ(2023年1月時点)より、2022年10月~12月のお茶飲料ジャンルはコロナ禍における行動規制が3年ぶりに無くなったことにより、各企業・各地方によるクリスマスなどのイベント実施が増化したことと、ホームパーティー需要の増加などの追い風を受けて拡大しております。
当該時期の市場規模は2021年10月~12月と比較して157%成長となり、市場が急速に拡大しています。
今後の売上規模について、推計値を元にした当社のAI分析を踏まえると、3大ECモールにおいて横ばいとの結果となりました。
また、同時期の平均単価は2,407円と前年同期比で106%上昇となっております。昨今の原油高に伴う物流コストの増加・原料高に加え、円安による影響による各社の値上げ(10月より実施)の影響と、高まる健康需要から特定保健用食品関連の比較的平均単価の高い(3,000円~4,000円前後)製品の構成比が上昇したことにより、微増したと思われます。
平均単価については、推計値を元にした当社のAI分析を踏まえると、3モールにおいて当該ジャンルは、横ばいとの結果となりました。
上記を踏まえると、大幅な市場規模増は需要増加による販売数増(148%)が大きな要因と考えられます。
Amazonでの当該ジャンルでは、昨年売上1位のメーカーA社が昨年売上2位のB社に抜かれる結果となっております。市場で1位の売上を誇るトップブランド商品を持つメーカーC社が3番手という結果も非常に興味深い内容となっております。B社の平均単価は、Amazon全体の平均単価に比べ500円ほど高く、A社は逆に132円ほど低い単価となっております。Amazon内で約5割を占めるA社・B社の売上構成比の変動は、Amazon全体の平均単価上昇に影響しております。
楽天市場でも順位変動が起きており、昨年度2位のA社と、C社の順位が入れ替わり、拮抗する結果となっております。
また、昨年から1位のB社は2位・3位との差を広げ独走状態に入り始めております。
1位メーカーの平均単価が高く、構成比が上昇したため、楽天市場においても平均単価の上昇が見られます。
Yahoo!ショッピングではAmazonと同様の現象が起きており、昨年度首位のA社がB社に抜かれる結果となっております。
また、昨年度はA社・B社が拮抗していた中、本年に関してはその差が開いております。
B社の平均単価は市場平均単価よりも高いこともあり、Yahoo!ショッピングでもAmazon、楽天市場同様平均単価は上昇しております。
各モールを観察すると、「特定保健用食品(トクホ)」商品が4品、「ラベルレス」商品が3品、「24本入りケース単位」商品がが8品と、高まる健康意識と環境への配慮、ECならではの利便性(重い荷物を運ばずに自宅に届けてもらえる)が垣間見える見える結果となっております。
お茶飲料の季節指数は夏季がピークとなりますが、Amazonに関しては当該期間が夏季のピークの売上を越えているのも見逃せません。
今後の最大の需要期を迎えるにあたり、EC市場がどのように動いていくのか、目が離せません。
作成者
山本 真大(Yamamoto Masahiro, ERP Div.マーケティングUnit)
編集者
Nint Blog 編集長 加藤 洋平(Kato Yohei, ERP Div.カスタマーサクセスUnit)
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